2015年4月27日月曜日

金沢海みらい図書館
















2015年日本建築学会作品選奨で話題の金沢海みらい図書館です。
オープン以来、ずっと行きたいと思っていた気持ちがようやく叶いました。

約6000個の円形窓が作りだすファサードは、圧巻。四周同じデザインでありながらも、
陽のあたり具合によって陰影がはっきりと現れ異なった表情に見えます。
窓のサイズは大小3種類あって、ランダムに配置されていました。
















内部はまさに本の海。海底から細い柱と気泡が海面に向かって上昇していくかのような印象。
四方向から一日中、ぼんやりとした間接光が入り込み内部は均質的な明るさに包まれています。
長時間佇むと、時間も空間もニュートラルになっていく体験ができます。















最後にお気に入りの空間。
ひとつひとつの窓は非常にヒューマンスケールなサイズで、ミクロとマクロの世界観が共存している、
そんな建築に感じました。
これは、両方のスケール感をもつ外皮が人とまちのスケールを橋渡しをして自然に内外を繋ぐ
といった意味で非常に公共性が高いと考えられます。



2015年4月25日土曜日

好奇心のあじわい 好奇心のミュージアム ゲリラレストラン

金沢の2日目。偶然にも近江町市場でゲリラレストランに遭遇しました。
なんて運のいい!
フードクリエイションを主宰する諏訪綾子氏企画の21世紀美術館プログラムです。





実際にレストランを体験される皆さんは事前の公募から。
大勢の市民や取材陣に囲まれて、皆さん緊張の面持ちです。

赤と黒の衣装に身を包んだ諏訪さんが鐘を鳴らしてゲリラレストランのオープンです。

一品ずつ丁寧に説明がなされ、参加者の元へサーブされていきます。
まず最初は「恥ずかしさと喜びが ゆっくりと快感にかわるテイスト」

食べるルールは一口で、かつ手づかみで。
五感を使って、フードと向き合い、得たテイストから感情を沸き立たせます。

続いて、「驚きの効いた楽しさと隠しきれない嬉しさのテイスト

そして、3品目の「苛立ちと悔しさが入り交じるテイスト」を、試食させて頂きました。
遥かに見上げる高さの身長の男性から、無表情で差し出され実食。

ガラスの器を左手にとり、右手で素手で掴む。
外の膜が破れそうで慎重に口に運ぶと、はじめは無味無臭。
そして噛んで暫くすると向こう側から辛さと若干のまずさが追いかけてきました。
しかも、食べている間中上からずっと見下ろされている…
何とも言えない、苛立ちと悔しさが入り交じった気分です。

美味しさや満腹を追求するのではない、食自体で表現するコンセプト。
貴重な体験をさせていただきました!

時間切れでここまで。最後まで参加者の豊かな表情を眺めていたかったです。





2015年4月24日金曜日

JAPAN ARCHITECTS 1945-2010 / 3.11以後の建築















気づけば4月も終わりに近づき…
先月いろいろと足を運んだことを書こうと思いながらすっかり1カ月程時間が。

会期終了の一日前に金沢21世紀美術館に滑り込み、
JAPAN ARCHITECTS1945-20103.11以後の建築のふたつの展覧会を見てきた。

前者はフレデリック・ミゲルー氏をキュレーターにむかえ戦後の日本の建築の潮流を
体系的にまとめ上げたもので、建築史上、重要な建築の模型や図面などが250点以上も並べられていた。
やはりオリジナルなものから伝わってくる「建築への熱量」はどれだけ過去のものであっても、
色あせることはなく鮮烈な印象を受けるばかり。丹念に丹念に、線を目で辿っていく。

後者は、東日本大震災後の社会と建築の新しい関係について、
転換期に挑戦されたプロジェクトが多数取り上げられている。
特に、坂茂氏の災害時の仮設パーテションの実物展示が肌を通じて建築の力を感じるものであった。
避難所でのプライバシーのない生活が、紙管、布、ガムテープ、安全ピンだけで劇的に改善される。
ヒューマンスケールに空間が仕切られているだけで、どれほど居場所を感じることができるか納得せざるを得ない。

そしてそして、CHAPTER5のビルマニアカフェの「金沢まちビル調査」のコーナーでは、
展示の説明キャプションで我々渋ビル研究会のことも触れて頂いており恐縮しきり。

両者とも、建築史に残る重要な展覧会であった。


2015年4月7日火曜日

京都で桜を

週末、京都へ桜を眺めに行ってきました。
台湾から訪れた友人を案内するためにお付き合いで行ったつもりが、すっかり自分自身が楽しんで参りました。

京都での桜は数年前にもなりますが、お腹いっぱいになるまで楽しんで満足していたつもりでも、やはり行くと気分が高揚します。
満開のピークを過ぎたものの、水面や庭園に舞い落ちる花弁も非常に美しく、また違った表情を楽しむことができます。
写真は左が哲学の道。右は京都御所。

小雨降る中でも、しっとり濡れた姿もまた美しく感じます。

備忘のため、行ったコースを。

【1日目】
嵐山 渡月橋 →天龍寺 → 嵐電の桜のトンネル → 清水寺

【2日目】
京都御所一般公開 → 哲学の道 → 南禅寺・蹴上 → 十石舟 → 鴨川・高瀬川

…と2日間でもりだくさんの予定でした。