2014年11月10日月曜日

軍艦島へ















愛知建築士会名東支部の研修旅行にて長崎県の端島(通称:軍艦島)へ行って参りました。

暗雲と鉛色の海の間に姿を現した島は、まさに風を切って海原を進む軍艦「土佐」そのもの。

かつては海底炭鉱の島として明治から昭和の日本の経済を支えた場所でしたが、
1974年に無人島となって以来40年間の時を経て現在は廃墟と化しています。
最盛期には全長500m程のこの島に5000人以上の人々が暮らし、
またその高密度な暮らしを実現させたのは鉄筋コンクリート造で作られた高層の建築物でした。
島に上陸した際には、現在の姿と40年前の人々の活気で溢れかえっていた姿とを重ね合わせて、
何とも複雑な気持ちに。

人が建築を作り、建築が人の生活を作る。
そんな当たり前のことが、身近なスケールでも行われていた片鱗を垣間見ました。
人と建築との距離が今よりもずっと近く、その境界線が曖昧であった時代が
少し前まで当たり前にあったことに気付かされます。

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