2013年1月25日金曜日

美しい手。美しい線。






















大学時代に大変お世話になった川井一義先生の個展を拝見しに栄のギャラリーチカシンへ。
絵を描きたいと言った私に、快くデッサンやドローイングの指導してくださった先生。
先生がさっと紙に引かれる線が本当に美しくて何度も何度も感動した。

在廊されていた先生がいつもの笑顔で出迎えて下さり、
本当に懐かしくて嬉しくて胸がいっぱいになる。

学生の頃に私が見たことのある先生の作品はどれも大きなものばかりだったので、
今回の小作品展はとても新鮮に映った。
更に驚いたのは、作品のサイズは小さく切り取られているのに
額との絵との間の余白がその筆の続きを予感させて、
広く続く景色を私に見せてくれる。
大きな空間の断片を小窓から覗いているような、そんな感覚に陥る。

お話しているうちに、先生のいろいろな言葉を思い出した。

「りんごは何色?」
「空は何色?」

既成概念の枠を取っ払って、フラットに物を真っ直ぐ見つめる。
10代でそんな大切なことを先生に教われたのは
とても幸運な出来事だったと改めて感じる。

久しぶりに握手させてもらった先生の手は、やっぱり温かくて美しかった。
美しい線を引ける、美しい手になりたい。



川井一義 心の扉小品展・III
■会期■2013年1月24日(木)~1月30日(水)
入場時間:10:00~19:00 ※最終日16:00まで

■会場■ギャラリーチカシン
名古屋市中区錦三丁目 16番10号  電話:052-962-4675

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